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2015年02月14日

臨床実習における評価展開のあり方

今年の国家試験を2週間後に控え、また、新年度の入学試験等も重なっているかもしれません。
養成校はこの時期誠に大変な時期であろうと察します。

と言いながら、養成教育に提案をしたいこともあります。

評価実習でも総合実習でも、まずもって学生さんの評価過程では、評価項目が先にありきです。
そうすると、その項目を埋めていくこと、消化すること、結果を記述できれば満足してしまう傾向がありますね。
検査・測定をすることが目的化してしまった評価過程と言うのは、臨床実習においてどうなのかと疑問を抱く訳です。

まず、どうして学生はそうした行動を選択するのか?

実習前の教育がそうであるから当然の選択行動であろう。

基本的にはボトムアップな評価過程で、網羅主義的な形式で進めていくことになる。
例えば、「今日は評価にどれくらい時間を貰えますか?」と質問があり、「20分程度かな」と応えようものならその20分でできそうな項目を拾い出してきたりします。

事例を担当して進めていく実習形態の中では、従来の形を今一度整理した場合に、評価とか各種検査測定技術を習得することと、事例を通じた臨床思考過程を構成できることを区別しながら実習体験することが重要ではないだろうか?

前者は反復学習の中でスキルアップするであろう。
事例を担当しなくても、習熟が必要な検査測定スキルをより多くの患者さんにやらせてもらう機会を提供することが大切であろう。
「今日は、作業療法に行っている患者さんで、5人くらいROM-Tをしてみようかね」とか「CVAの方のBRSを皆ジャッジしてみて」と。
色々なバリエーションの中で反復学習をすることが意味を持つと思われる。

後者は課題解決学習である。
評価過程における流れをどのように構成するか?
観察、面接、情報収集を通じて全体像がつかめる。
学生自身は観察力、面接力、情報力(=情報整理力)、分析力が求められる。
担当した事例のニーズや課題が把握できる。
スクリーニングな評価過程を挟みながら、それを掘り下げていく、客観的に裏付けていく検査測定が行われる。
そこから根拠に基づく臨床実践の第一歩が始まる。
通常臨床家はそうします。

で、学生には前者、後者を一緒に1事例の中で行うことになるからどうにもすっきりしない。

後者の流れで行うと、課題が焦点化されやすいので得られるメリットは、
1.必要情報の整理ができたり、重要度が分かる
2.目標設定の際に焦点ができているので、長期目標と短期目標で整合性の悪さが解消される
3.何よりも学生に作業療法構造が見える化できる
4.臨床思考過程が身に着く
5.レポートがスッキリし、指導者にも読むストレス、指導するストレスが軽減する

差し当たって思いつくメリットですので他にもあると思います。

話が戻り、実習前の教育に合わせると、評価展開のあり方をいつまでも旧来の形で行うのでなく、
現在の臨床現場のスタイルに沿う形での教育を行っておいて頂くと、学生自身の混乱は少ないのでしょう。
「学校ではそう習ったかもしれないけど、ここではこうしてくれ」では学生はパニック・・・ 取り付く島を失います。それは残酷です。

遠からずにバッサリ切りかえる時が必要です。
「今でしょ!」とはいかないような実情もあります。
教育カリキュラムの改訂? 指導要項? OT協会? リハ教育評価機構? 養成校連絡協議会?

私自身も指導方法を磨かないといけないけれど、組織的にはどこが起点になるのだろう?





posted by ワラク at 11:49| Comment(0) | 教育 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年01月21日

廃用症候群の予防の目安は?

廃用症候群・・・
今の医療制度の中で、回復期リハ病棟ができた2000年に保険病名として登場してきた。

拙者は急性期総合病院で勤務をするため、脳血管障害に止まらず、外科の術前・術後、内科疾患の短期治療入院に伴う廃用予防目的のリハ処方が多いです。

廃用症候群も言葉の響きがネガティブなので、老年症候群という言葉も使用されている。廃用症候群の中でも代表的な兆候として廃用性筋委縮についてサルコペニアとの関連も言われている。また、自立から介護状態までの様々な状態を指し、可逆性に注目したフレイル(frail)という概念も登場してきた。これまで「バクッ」としてきた病態が明確になってきている。

入院してくる患者さん事態が高齢化してきて、多臓器疾患による複合的な症候を呈する。そのために包括的な対処を要する。
リハビリでは入院してくる前の生活活動の状態が重要な指標の一つになる。

入院中の廃用予防のリハのアウトカムは、「退院すること」+「入院前の生活に円滑に移行できる」

高齢者の場合は、成人患者さんとは違って一様ではない。
廃用予防のリハビリ介入は、高齢者の入院前の生活は、「活発な高齢者」〜「施設でベッド上生活」までの幅広さに合わせて、どの程度の運動負荷量を(時間×強度)で行うかは個人差がある。

そうなると、今かかっている負荷量を明確にフィードバックして貰える形が、脈拍やSpO2、呼吸状態に加えてもう一つ欲しいなぁというのが内内に思うところです。研究デザインとしてデータ化するアイデアはあるのですが・・・

ちょういっと見つけました

テルモから出されている歩行強度計「メディウォーク」

個人差を反映して、運動効果の高い中強度の歩行が一目でわかるところがいい。
これ欲しい〜!

この「メディウォーク」を使った研究も見つけました。

 東京都健康長寿医療センター研究所老化制御研究チーム副部長・運動科学研究室長の青柳幸利氏は、普遍的な健康づくりの指標として「高齢者にとって健康維持、病気・病態予防のために基準となる数値が1日平均8000歩、中強度の活動時間が20分(「8000歩/20分」)」であると。
 中強度活動時間(分)で予防できる病気・病態は、例えば、4000歩/5分が「うつ病」、5000歩/7.5分が「認知症、脳卒中、心疾患など」、7000歩/15分が「がん、骨粗しょう症、動脈硬化など」といった具合だ。理想とされる8000歩/20分の予防項目には「血圧症、糖尿病、脂質異常症、メタボリック・シンドローム」であるという。又、「8000歩/20分が理想なのは、すべての変数において健康効果が出るから。ただし、この数値を超えると統計的に頭打ちになる。疲れ過ぎると免疫機能は逆に下がってしまう。8000歩/20分以上の運動というのは、筋力はつくかもしれないが、病気の予防にはならない」と(以上、日経メディカルオンラインより)

作業療法士として廃用予防に言葉を加えれば、「入院前の生活に準じた作業バランスの良い生活ができること」がアウトカム。


posted by ワラク at 05:57| Comment(0) | リハビリテーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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